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※発熱の症状のある方は予約前に必ずクリニックへお電話ください

小児科疾患について

Pediatric disease 小児科疾患について

食物アレルギーについて

食べた後に、皮膚に湿疹や蕁麻疹、呼吸状態の悪化(ゼーゼー)や顔色の悪化などの症状が起こることを、食物アレルギーと言います。食物アレルギーをお持ちのお子さんは年々増加傾向にあり、お母様たちもご不安になることもあるかもしれません。しかし、離乳食を開始する前に、血液検査をする必要はありません。

乳児期に食物アレルギーを来たしやすい食物として、卵、牛乳、小麦、大豆があります。初めて食べるものは、加熱、加工されたものを少量(ひとさじ程度)から始め、少しずつ量を増やしていくのがいいでしょう。万が一症状が出てしまった場合にでもすぐ、受診できるように、平日の日中に始めるのがいいでしょう。

アレルギー検査は、血液を採取してIgE抗体を測定する検査があります。しかし、あくまで症状による診断の補助という意味合いで、結果が全てではありません。アレルギー検査について詳しく知りたい方は、医師、看護師にご相談ください。

抗菌薬の適正使用について

当院では、抗菌薬の適正使用を常に考えております。抗菌薬は細菌感染やマイコプラズマ感染症に対して使用するお薬で、ウイルス感染を治療するものではありません。子どもたちはしばしば風邪を引きますが、風邪の原因の80~90%はウイルス感染です。ウイルス感染の後、細菌感染を合併することがあり、そのために抗菌薬を処方されていましたが、近年、予防効果はほとんどない、とも言われています。

必要でないときに抗菌薬を使用し続けたり、乱用したりすると、体には抗菌薬が効かない細菌(耐性菌)が住み着くと言われ、本当に抗菌薬が必要なときに薬が効かない、という状況になるかもしれません。

抗菌薬を処方する際には、なぜ使用するべきなのか、ご説明いたします。子どもたちを守るためにも、適切な抗菌薬治療を受けましょう。

子どもの急な発熱について

発熱は38.0度以上を指します。年齢の小さなお子さまは、よくお熱を出します。今までかかった事のない感染症と身体が戦っていくわけですから、発熱自体は悪いことではありません。お子さまの症状が発熱だけで、比較的元気な場合には、クーリングをしながら様子を見てください。その場合に以下に注意してください。

1) 症状は時間とともに変わっていくこと(いつからどんな症状が出たか)

2) 体力の消耗がないか、水分摂取はできているか(脱水症の予防)

3) 症状の経過をみることで、診断がつくことがあること

子どもは、自分の症状を言葉で表現できません。はじめはなかった症状が数日経過して出てくることもあります。お子さまの症状の経過を把握していただき、受診時にお伝えください。ご自宅でできるケアのポイントをクリニックでお伝えいたします。そのほか、わからないことや不安なことがありましたら、医師、看護師にご相談ください。

気管支喘息について

気管支喘息とは、気管支内の空洞が狭くなったせいで、息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューする(喘鳴:ぜんめい)音が聞こえ、それらを繰り返す疾患といわれています。いわゆる、痰やはなみずがたれ込んで「ゴロゴロする」とは違います。また、3歳未満の小さなお子さまは、気管支喘息でなくともゼーゼーすることがありますが、それは、ウイルス感染などがきっかけとなって、気道に分泌物、むくみが起こります。また、気管支が過敏になっている(気道過敏性が高くなっている)と考えられます。

気管支喘息は、気管支を広げるお薬や、喘息発作を起こさせないようにする薬を使用し、定期的な受診が必要になります。咳が治まったから治療が終わりというわけではありません。個人個人によって、管理レベルも違いがありますので、医師に相談してください。

ウイルス性胃腸炎について

ウイルス性胃腸炎はよく「お腹の風邪」と表現されます。下痢や嘔吐、腹痛を伴います。

胃腸炎を引き起こすウイルスは、たくさんありますが、基本的にはどのウイルスでも治療法は変わりません。実は、胃腸炎のウイルスをやっつける特効薬は、現在の医学では存在しません。自分の体力・免疫力で、ウイルスの勢いがなくなっていくのを待つ、という治療になります。

ウイルス性胃腸炎の治療の基本は、「脱水の予防」になります。お腹を刺激しない程度に少しずつ水分摂取をします。こどもクリニックで処方されるお薬は、胃腸の調子を整えていく薬が主流です。

ウイルス性胃腸炎はどれも感染性があります。しかし、感染対策をしっかりすれば、感染も抑えられます。詳しくはスタッフまでお声かけください。

熱性けいれんについて

高熱がでた時あるいは熱の上がるタイミングで、けいれん(ひきつけ)を起こすことがあります。けいれんとは、手足がガクガクしたり、白目をむいたり、全身が突っ張る症状をまとめていいます。

熱性けいれんとは、38度以上の発熱に伴って、5歳くらいまでに起こるけいれんで、日本人の有病率は10%程度と言われています。熱性けいれんは、脳障害や知能低下などを起こさない、予後の良好なけいれんとされていますが、痙攣は、髄膜炎や脳炎など、後遺症を残す病気ではない確認が必要になりますので、けいれんした場合には小児科を受診するようにしましょう。

お子さまがけいれんを起こしてしまった場合、まずは深呼吸をして落ち着きましょう。安全なフラットなところに寝かし、顔を横に向けましょう。けいれんの続いた時間、顔色、手足の動き、意識(泣いているか、呼びかけに反応があるか)など、メモしておくとよいでしょう。

けいれんが5分以上持続する場合には、救急車を呼んで医療機関を受診しましょう。